【心の中で会話する人必見】頭の中が疲れる…オードリー若林も抱える“心の独白”問題とは

頭の中が疲れる…オードリー若林も抱える“心の独白”問題とは

心の独白がもたらす疲労感とは

日々の生活で「何もしていないのに疲れる」と感じたことはありませんか?実は、それは心の中で常に自問自答を繰り返している「独白(モノローグ)」が原因かもしれません。日本のお笑い芸人、オードリー若林正恭さんも、自身のラジオやエッセイで「心の中で会話してしまう」ことを明かしています。若林さんの体験から、私たちも情報過多な頭のリフレッシュ方法を学んでいきましょう。

心の独白が引き起こす疲労のメカニズム

「独白」とは、自分の心の中で繰り返される内面的な対話です。心理学者のカール・ユングによれば、人間は心の中で無意識にさまざまなシナリオを思い描き、それに対して感情や思考が膨らんでいく傾向があります。特に、自分を責めたり、未来への不安を考えすぎることで、心が休む間もなく働き続けます。これが「心の疲労」として蓄積され、身体が休んでいても疲れを感じる原因となります。

オードリー若林さんは、この「頭の中が常に忙しい状態」が原因で、自身が精神的に疲労を感じやすいと語っています。彼は過去のトークで「自分の心の中でずっと会話をしているような感覚」と表現しており、その結果として、たとえベッドで横になっていても心が疲れてしまうと述べています。

心の独白と「孤独のグルメ」のような思考パターン

この状態を自分の心の中が「『孤独のグルメ』のようだ」と表現することがあります。このドラマは、主人公が一人で食事を楽しむ様子と、そのときに頭の中で考えていることが流れる独白形式の進行が特徴です。同じように、独り言のような思考が頭の中で繰り返されることで、思考が止まらず疲労を感じるのです。

これを心理学的に見ると、「反すう思考」と呼ばれるパターンに当てはまります。反すう思考とは、過去の出来事や未来の不安を繰り返し考え続ける状態を指します。この状態に陥ると、心はリラックスできず、結果として精神的な疲労が蓄積されます。

解決法

1. 「何も考えない練習」

一つ目として「何も考えない時間」を意識的に設けること。これは、瞑想やマインドフルネスのように、頭の中の雑念を手放し、思考を一時的に止める練習です。研究によれば、マインドフルネスは反すう思考を減少させ、ストレス軽減や集中力向上の効果をもたらします(Mrazek et al., 2013)。若林さんも、定期的に散歩をしたり、スマートフォンを手放すことで、頭の中を空っぽにするよう努めています。

2. 納得いくまで話し続ける

もう一つの解決法としては、「話し続けること」。これは、心の中で抱え込んだ思考や不安を、信頼できる相手もしくは自分自身と、とことん話し続けることで解放する方法です。自分の中だけで悩みを抱え込まず、言葉にして外に出すことで思考が整理され、精神的な負担が軽減されます。

このアプローチは、心理療法の一種である「カタルシス効果」にも通じます。感情を言語化し、他者に伝えることでストレスが解消され、心の整理が進むのです。

3,ChatGPTとの対話

若林さんは、最近ではAIであるChatGPTとの対話も、効果的な手段の一つとして取り入れているようです。AIとの対話は、気軽に思考を吐き出す機会を提供し、信頼できる相手がすぐに見つからないときにも役立ちます。

AIに対して思考をアウトプットすることで、自己対話が整理され、新しい視点を得ることもできます。ChatGPTは反応が早く、問いかけに対して的確な応答を返すため、独白が堂々巡りになるのを防ぎ、思考の整理を手助けします。こうしたAIとのやり取りは、特に忙しい日々の合間にも手軽に実践できる点がメリットです。


「何も考えない時間」と「話し続けること」を生活に取り入れる

以上から、この習慣例を取り入れることが有効です。

瞑想や深呼吸:日常の中で短い時間でも瞑想を行い、思考を手放しましょう。「何も考えない」状態に持っていくと語っています。これは、多くの精神科医も推奨する方法で、忙しい現代社会において心の健康を保つために効果的とされています。

1人で散歩する:頭をクリアにする時間を設け、思考をリセットします。

スマホ断ち:スマホを見ない時間を決め、心の負担を減らしましょう。

AIとの対話:ChatGPTなどを活用して、気軽に思考を吐き出してみましょう。

とことん話す:納得いくまで話し、心の整理を促します。


まとめ:心の独白を手放して心身の疲労を軽減する

オードリー若林さんの体験からもわかるように、心の中の独白が続くと、思わぬ疲労が蓄積されてしまいます。しかし、「何も考えない練習」や「納得いくまで話し続けること」、さらにはAIとの対話を取り入れることで、その疲労から解放されることができます。

現代社会において、頭の中の声に支配されないための工夫は非常に重要です。若林さんのように日常の中にこれらの方法を取り入れ、心の負担を軽減することが、より豊かで健康的な生活への鍵となるでしょう。


ナナメの夕暮れ

オードリー若林、待望の新エッセイ集!
『完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込』から3年。
雑誌「ダ・ヴィンチ」での連載に、大幅に書き下ろしエッセイを加えた、「自分探し」完結編!

ゴルフに興じるおっさんなどクソだと決めつけていた。
恥ずかしくてスタバで「グランデ」が頼めない。
そんな自意識に振り回されて「生きてて全然楽しめない地獄」にいた若林だが、四十を手前にして変化が訪れる――。

ゴルフが楽しくなり、気の合う異性と出会い、あまり悩まなくなる。
だがそれは、モチベーションの低下にもつながっていて……


参考文献:

  • Mrazek, M. D., Franklin, M. S., Phillips, D. T., Baird, B., & Schooler, J. W. (2013). Mindfulness training improves working memory capacity and GRE performance while reducing mind-wandering. Psychological Science, 24(5), 776-781.
  • オードリー若林正恭. (2019). 『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』. 文藝春秋.

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