営業力を上げるポイント!お客様の心を掴むために必要な7つのスキル

営業力を上げる7つのポイント!

はじめに

営業職は、ただ商品やサービスを売るだけでなく、顧客との信頼関係を築くことが重要です。しかし、顧客に信頼される「優秀な営業マン」には、共通していくつかの特徴が見られます。本記事では、営業における信頼構築や効果的なコミュニケーションを中心に、営業力を向上させるために知っておきたい7つのスキルについて考察します。


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1. とにかく話を聞いてくれる

優秀な営業マンは、まず相手の話を徹底的に聞くことから始めます。アメリカの心理学者カール・ロジャーズが提唱した「アクティブリスニング(積極的傾聴)」は、人間関係の構築において非常に重要なスキルです。顧客のニーズや悩みをしっかり理解し、ただ「聞く」だけでなく「共感」をもって応答する姿勢が信頼関係を深めます。

一方で、営業の場面においても話を聞かずに自社商品やサービスの説明だけをする営業マンは、顧客の信頼を得られにくいとされています。優秀な営業マンは、顧客の心に寄り添い、その言葉に耳を傾けることで「この人は自分を理解してくれる」と思わせることができるのです。


2. 言いたいことを言語化してくれる

営業マンにとって、顧客が抱えている漠然とした悩みや要望を具体的な言葉で整理することは大切です。顧客自身が説明に困るような曖昧な要望や不安を、営業マンが適切に言語化することで、双方が問題点やニーズを正確に理解できるようになります。

これには「メタコミュニケーション」と呼ばれる技法が使われます。心理学的にみても、相手の曖昧な表現を明確に整理することで、信頼関係が生まれることがわかっています。これができる営業マンは、顧客にとっての「言葉の翻訳者」としての役割を果たし、必要な解決策に導きやすくなります。


3. 絶対に否定しない

顧客の考え方や意見に対して、否定的な言葉を使わないことも、優秀な営業マンの重要な特徴です。否定的な反応は、顧客に不安や不信感を与えやすく、営業活動に悪影響を及ぼします。そのため、たとえ顧客の言うことに共感しにくい内容が含まれていたとしても、いったん受け入れ、その上で建設的な会話を続けることが大切です。

特に営業場面では、意見の相違が発生しやすいため、こうした対応の重要性が強調されています。心理学でも、受容と共感が関係構築に重要な役割を果たすことが示されています。営業マンが顧客を否定せず、肯定的に接することで、対話がスムーズに進むのです。


4. できないことはできないと言う

優秀な営業マンは、無理な約束をして後から顧客に失望させることを避けるため、「できないことはできない」と正直に伝えます。短期的な成果を求めて無理に期待を持たせるよりも、誠実に対応する方が顧客に信頼を与える結果につながるため、むしろ誠実な対応こそが重要だと考えられています。

営業における誠実さが評価される背景には、「心理的契約理論」があります。この理論によれば、人間関係においてはお互いの信頼と期待が重要であり、一度期待が裏切られると信頼が損なわれるのです。営業マンが誠実であることで、顧客との長期的な信頼関係が築かれるのです。


5. 資料の見せ方にこだわる

営業の際に用いる資料やプレゼンテーション資料の見せ方にも工夫を凝らすことが、優秀な営業マンの特徴です。視覚的にわかりやすく、整理された資料を用いることで、顧客にとっての理解度が向上し、説得力も増します。また、わかりやすい資料があることで、説明のスムーズさが確保され、顧客に安心感を与える効果も期待できます。

資料作成においては「デザイン思考」が重視されます。顧客視点に立って情報を整理し、無駄を省くことで、効率的なコミュニケーションが可能になるのです。優秀な営業マンは、資料のデザインや見せ方を重視することで、顧客がより深く理解しやすいよう工夫しています。


6. 整理整頓を意識しながら商談している

商談の場では、整理整頓された書類や持ち物が顧客に好印象を与えます。営業マンがきちんと整理された状態で話を進めることで、プロフェッショナルな印象が強まり、信頼感が増すため、営業活動においても整理整頓は重要な要素とされています。

心理学の「認知整合理論」でも、整理整頓が行動や思考に影響を与えるとされています。整然とした空間が落ち着きを与え、顧客もリラックスして話を聞くことができるのです。したがって、整理整頓が行き届いている営業マンは、顧客から見て信頼しやすい存在として映ります。


7. 相手の呼吸に合わせて相槌を打つ

優秀な営業マンは、会話のリズムを意識し、相手の呼吸に合わせて自然な相槌を打つことで、スムーズなコミュニケーションを図ります。これにより、顧客は「自分の話をちゃんと聞いてくれている」と感じ、営業マンへの親近感や信頼感が高まります。

このコミュニケーション方法は「ミラーリング効果」として知られており、心理学でも重要視されています。相手のリズムや姿勢、言葉を自然に合わせることで、無意識のうちに共感や親近感が生まれやすくなるのです。優秀な営業マンは、相手の呼吸やペースに合わせた対応を通じて、円滑なコミュニケーションを実現します。


まとめ

顧客から信頼される優秀な営業マンには、共通して「話を聞く姿勢」「言語化能力」「否定しない姿勢」「誠実さ」「資料の工夫」「整理整頓」「会話のリズムへの配慮」といった特徴があります。これらのスキルは、単なるテクニックではなく、顧客との信頼関係を築くための重要な要素であり、営業力を向上させるための基本といえます。

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