飲み会の「世間話」が怖いあなたに。自然に会話をつなぐ方法とは?

飲み会の「世間話」がしんどい夜、ありませんか?

飲み会で、何気ない「世間話」をするのが得意な人を見るたびに、少し羨ましいと思う。彼らはどこか魔法のように話題を回していく。
「最近どう?」なんて言葉で会話が始まり、軽快なテンポで話を広げていく様子を見ていると、こちらも引き込まれる。一見、何でもない話をしているように見えて、その背後には人との距離感を巧みに測る技術が隠れているように思う。

一方で、自分はどうか。つい「実は最近、こんなことがあって……」と、話題を自分の内面に引き寄せてしまう癖がある。気づけば相手に話をするというより、語ってしまっているのだ。そうなると、話題はどんどん重く深くなりがちで、飲み会の空気から浮いてしまう。

頭の中では、「これ以上はやめた方がいい」と自分にブレーキをかけているのに、なぜか口が止まらない。その結果、飲み会が終わった後に「ああ、またやってしまった」と後悔することも多い。こんな経験、あなたにもあるだろうか?


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・初対面の人との疲れる会話
・取引先との盛り上がらない商談
・上司との気まずい沈黙
・義両親とのめんどくさい世間話

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「世間話」とは何か問題を抱えている話題か?

そもそも、世間話ってなんだろう?軽い話題を選んで、相手との間に気まずさを作らないための技術と言われることがある。でも、その“軽さ”というのが厄介だ。

天気の話なんてまさに典型だろう。「今日は寒いですね」と言えば、大抵の人は「本当ですね、急に冷え込みましたよね」と返してくれる。ここで会話が自然に続けばいいのだが、自分の場合、ここからが問題だ。

「そういえば、この寒さで去年の同じ時期を思い出すんですよね。実はそのとき、自分にとって大きな決断をした時期で……」と、気が付けば自分の話に深く入ってしまう。相手の興味や反応を無視して、自分のペースで話し続ける。これでは、会話というより独演会だ。

世間話を「共有できる話題の交換」と考えた場合、自分語りばかりしてしまう人は、その土台を崩しているのかもしれない。しかし、それは果たして悪いことなのだろうか?

自分語りが悪いわけじゃない

「飲み会で深い話なんて重いよ」「世間話にとどめておいて」と言われると、「その通り」と思う一方で、どうしてもモヤモヤする。自分語りを否定されると、「自分の話なんて価値がない」と言われている気分になるのだ。

実際には、自分語りそのものが悪いわけではない。心理学の研究では、人は自分の考えや経験を語ることで脳内にドーパミンが分泌され、幸福感を得ると言われている。つまり、自己開示をする行為自体は人間にとって自然で、むしろ健康的なものだ。

ただし、自分語りには注意点がある。それが「相手がその話に興味を持っているかどうか」だ。相手が興味を示さずに無表情で頷いているだけだと、自分語りはただの自己満足に終わってしまう。それでは、せっかくの飲み会が一方通行のつまらない時間になってしまう。

つまり、自分語りをしてもいい。ただし、それが相手の興味を引く形であれば、という条件付きだ。

飲み会で求められる「ちょうどいい会話」の正体

では、どうすればいいのか?自分語りを完全に封じ込めるのではなく、適度に織り交ぜる方法を考えたい。

たとえば、ある飲み会で旅行の話題になったとき、次のように工夫してみる。

  • ダメな例
    「実は自分、旅行中に人生を考え直したことがあって……」

このように自分の話に集中しすぎると、相手は話題に入り込むきっかけを失ってしまう。

  • 少し工夫した例
    「この間、京都に行ったんだけど、紅葉がすごくてね。旅行or京都とかよく行きますか?」

この違いは微妙だが、非常に重要だ。自分の話をするだけではなく、相手に問いかけを加えることで、会話はキャッチボールの形を保つことができる。これなら、自分語りをしつつも相手との共通点を探す余裕が生まれる。

また、「相手が話しやすい雰囲気」を作ることも大切だ。たとえば、相手が何気なく触れた話題に興味を示し、「それ、もっと聞きたい!」と言ってみる。相手が心を開くと、自然とこちらの話も受け入れやすくなる。

「飲み会の静けさ」を受け入れる余裕

飲み会で会話が途切れる瞬間、あの沈黙が苦手な人は多いだろう。静けさが訪れると、「この場をどうにかしなきゃ」と焦ってしまう。

しかし、あの沈黙が必ずしも悪いものではないと知ってほしい。あるフランス人の友人がこう言ったことがある。
「沈黙はただの休憩時間だよ。むしろ、お酒を味わう良い時間だろう?」

日本では沈黙が「気まずい」とされることが多いが、海外では必ずしもそうではない。沈黙を恐れるのではなく、その場の雰囲気を楽しむ余裕を持つことが、飲み会をもっと楽にしてくれるはずだ。

自分語りを肯定する場を持とう

もし飲み会での自分語りが抑えられない自分が嫌になったとしても、それを完全に否定する必要はないと思う。むしろ、自分語りを安心してできる場を持つことが大切だ。

たとえば、親しい友人との時間や、SNS、日記、ブログなど。自分の気持ちや考えを自由に表現できる場があるだけで、自己開示の欲求は満たされる。そうすると、飲み会などの公共の場で自然とバランスを取れるようになる。

「自分語りは悪いことではない。それをする場所を間違えなければいいだけだ」と考えると、少し心が軽くならないだろうか。

飲み会の「ちょっといい夜」を目指して

飲み会は単なるお酒の場ではない。それは、人とのつながりを再確認し、少しだけ自分を振り返る時間でもある。

だからこそ、世間話が苦手だとしても、自分語りを恐れず、相手に配慮しながら自分らしさを少しずつ出せばいい。

飲み会の帰り道に、「今日はなんだかいい夜だったな」と感じられるようになったら、それで十分だと思うのだ。


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