『ナタ 魔童の大暴れ』リアルな感想!中国アニメのスケールにびっくりした話

2025年の春節に公開された中国アニメ映画『哪吒之魔童闹海』(英題:Ne Zha 2)、邦題『ナタ 魔童の大暴れ』をようやく観てきました。いや~、すごかったです。映像もスケールも、いい意味で“アニメ映画”の枠を超えてました。

とにかくデカい!制作も上映時間も

監督は前作『哪吒之魔童降世』(2019)の饺子(Jiaozi、本名はYang Yu)。今回の制作費はなんと約80百万ドル、日本円にするとざっくり100億円超え。上映時間も144分!アニメ映画でここまで長尺は珍しいですよね。

興行収入が桁違い

中国では旧正月公開ということもあって、初日から映画館が大盛況。最終的に中国だけで13〜14ビリオン人民元、つまり16〜17億ドルくらい稼いだそうです。世界全体では22億ドル超!もはや「アニメ映画の歴史を塗り替えた」と言っても大げさじゃない数字。

ただし海外の収益はそこまで大きくなくて、北米では数百万ドル規模。やっぱり中国国内の観客パワーが圧倒的でした。

映像とテーマにグッとくる

映像美がとんでもない

アクションシーンの迫力、エフェクトの繊細さ、幻想的な背景。スクリーンいっぱいに広がる世界観は「アニメ」というより“超大作ファンタジー映画”。IMAXで観たら圧倒されること間違いなしです。

普遍的なテーマが胸に響く

ナタとアオビンの友情や、運命と自己決定のテーマ。ファンタジーなのに、観ていて不思議と自分ごとのように心に響く瞬間がありました。アクション映画なのに泣かされるとは思わなかった…!

中国文化の魅力もたっぷり

『封神演義』をベースにした物語なので、中国神話に詳しい人ならニヤリとできる要素が満載。でも知らなくても普通に楽しめる作りになっていて、そのあたりのバランス感覚がうまいなと感じました。

封神演義』を読んで育った世代に刺さる

私は子どもの頃から漫画やゲーム、小説などで『封神演義』に触れてきた世代です。数奇な運命で生まれた哪吒(ナタ)の物語は、ずっと憧れの存在でした。

古典では、ナタは龍王の息子・敖丙(アオビン)を倒してしまう運命にありますよね。でもこの映画ではなんと、二人が「対でひとつの善悪の魂」を持って生まれ直し、互いに戦い、そして友情を分かち合う存在へと変わっていくんです。

この大胆な再解釈、ほんとうに胸が熱くなりました!古典をリスペクトしつつ、新しい物語を紡ぐ――まさに現代に蘇った『封神演義』といった感じです。

映像とキャラクターが最高すぎる

正直、この映画で一番ときめいたのは 哪吒と敖丙のビジュアル。どちらも圧倒的に魅力的で、スクリーンに映るだけで「推せる!」ってなります。

特に二人が一緒にいるシーンは、友情なのか運命の絆なのか…観る側にいろんな感情を投げかけてくれる。戦闘の激しさもさることながら、ふとした瞬間の表情や仕草にキャラクターの深みが滲み出ていて、思わず目を奪われました。

ちょっと気になったところ

もちろん完璧ではなくて、「悪役の展開が予想できちゃう」とか、「144分はちょっと長い」といった声も納得。あと文化的な背景が濃いので、吹き替えや字幕だとどうしてもニュアンスが伝わりにくい部分があるのも事実かな。

海外でも高評価

北米の公開時には、「ここまでのスケールの中国アニメはなかった!」と批評家が絶賛。『インサイド・ヘッド2』を超える興行記録に言及する記事もあったそうです。ForbesScreen Daily でも、「映像体験が圧倒的」「子どもも大人も楽しめる」と紹介されていました。

まとめ:アニメの未来を感じる一本

『ナタ 魔童の大暴れ』は、中国アニメの底力を世界に見せつけた作品でした。
「アニメはディズニーやピクサーだけじゃない」「非ハリウッドでも世界級の作品が作れる」――そんな強いメッセージを感じました。

次回作があるのか、あるならどう展開するのか…今から楽しみで仕方ないです。もし大スクリーンで観られるチャンスがあれば、ぜひ劇場で体感してほしい一本です。

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