【感想】『こちら予備自衛英雄補?!』第2話:「痛みのロシアンルーレット」会話劇の裏にある“呪い”のような能力が秀逸

ただのコメディドラマかと思いきや、設定の妙に唸らされました。

菊池風磨主演、加藤浩次が脚本・監督を務める『こちら予備自衛英雄補?!』第2話。 今回も派手なアクションはなく、基本はずっと防衛省の会議室。しかし、そこで繰り広げられる会話のテンポが心地よく、独特の空気感に引き込まれます。

第2話で描かれたのは、大の大人が本気で揉める「リーダー決め」と、あまりに皮肉なサエ(のん)の特殊能力について。 笑いの中にさらりと「毒」や「コンプレックス」を混ぜ込む、このドラマの魅力を深掘りします。

ずっと会議室の会話劇が新しい

ヒーローもののお約束といえば、チームのカラー決めです。

防衛省職員のマドズミ(六角精児)が提案したコスチュームを巡り、「誰がレッド(リーダー)をやるか」で大揉めするメンバーたち。 赤を譲らないトラック運転手のユタニと、それに猛反対する大学生のチュータ。 「地球を救う」という壮大な目的があるはずなのに、やっていることは会議室での内輪揉め。

この「動かないヒーロー」の構図と、噛み合っているようで噛み合っていない会話のテンポが、見ていて非常に心地よいです。

サエの能力は「痛みのロシアンルーレット」

そんな中、今回明らかになったサエ(のん)の能力は衝撃的でした。

まさに「痛いの痛いの飛んでけ」

一見可愛らしい名前ですが、その実態は「自分の痛みや傷を、ランダムで他者(人間や動物)に移す」というもの。 誰に移るかは完全に運任せ。その名も「痛みのロシアンルーレット」です。

過去に彼女は、おばあちゃんを助けるためにこの能力を使い、結果としておじいちゃんに痛みが飛び、死なせてしまったといいます。 普通ならかなり重くなる設定ですが、このドラマ特有のドライな空気感のおかげで、過度なお涙頂戴にならず淡々と描かれていたのが印象的でした。

主人公・ナガレの「嘘をつくと浮く(母との確執)」に続き、サエの能力もまた、ギフトではなく「コンプレックス」として設定されています。 特殊能力が「使いたくないもの」「呪い」として機能している点が、この作品の面白さの核なのかもしれません。

この地味すぎる能力でどうやって地球を救うのか?

ラストには、メンバー最年長のフジワラ(丘みつ子)が、制御不能で天高く飛び上がってしまうというオチがつきました。

  • ナガレ: 嘘をつくと30cm浮く
  • サエ: 痛みをランダムに移す
  • フジワラ: 制御不能で50m飛ぶ

まともに戦力になりそうなメンバーが一人もいません。 特殊能力なのにコンプレックスであり、制御もままならない。 そんな彼らが、月給120万円という条件で集められ、ヒーローとして活動する。

このちぐはぐで地味すぎる能力たちが、今後どう生かされ、どうやって地球を救う展開になるのか。 まったく予想がつかないからこそ、次回もこの会議室を覗き見るのが楽しみで仕方ありません。


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