2025年ドラフト会議で、中日ドラゴンズが1位指名したのは、青山学院大学のエース・中西聖輝(なかにし・まさき)投手。
智辯和歌山高校で甲子園優勝を経験し、大学では「4冠」に貢献した、実績・実力ともに申し分のない右腕です。
182cm・92kgの恵まれた体格から放たれる最速152km/hのストレートと、キレのある変化球。
そして驚異的なのは、今秋リーグで記録した防御率0.35、奪三振率10.04、四死球率1.73という圧倒的な数字。
まさに“大学No.1投手”の呼び声にふさわしい内容でした。
■ 中西聖輝プロフィール
- 所属:青山学院大学
- 出身校:智辯和歌山高校(3年夏・甲子園優勝)
- 出身地:奈良県橿原市
- 生年月日:2002年生まれ(22歳・大学4年)
- 身長/体重:182cm/92kg
- 投打:右投げ右打ち
- 最速:152km/h
- 代表歴:大学日本代表
- 受賞歴:大学リーグ戦4冠(優勝4大会連続に貢献)
■ 投球スタイル|「制球力×球威」のハイブリッド型右腕
中西聖輝の持ち味は、150km前後のストレートとキレのある変化球を自在に操る完成度の高さ。
スライダー、フォーク、カーブ、チェンジアップなど球種も豊富で、どのボールも“勝負球”になり得ます。
特筆すべきは、コントロールの安定感。
今季は四死球率1.73という驚異的な数字を残しており、「自滅しないエース」という評価が定着しています。
まさに、試合をつくれる本格派。
「試合を支配できるピッチャー」
という表現が、これほど似合う大学投手も珍しい。
■ 智辯和歌山から青学大へ──勝ち続けてきたエースの道
中西の野球人生は、常に“大舞台”とともにありました。
高校時代は智辯和歌山で3年夏に甲子園優勝。
当時から「抜群の安定感」と「強気な投球」でチームを牽引していました。
そして青山学院大学進学後も、エースとしてチームを全国制覇へ導き、
大学4年時には**大学野球4冠(春秋リーグ・全日本・神宮大会など)**を経験。
そのすべてで勝利に貢献した“勝てる投手”です。
「どんな舞台でもブレない」
智辯の系譜を継ぐ、強靭なメンタルと勝負勘が光ります。
■ スカウトが惚れた3つのポイント
① 安定した制球とゲームメイク力
派手な剛球ではなく、試合を組み立てる賢さと安定感が持ち味。
中日のスカウトも「完成度の高さが群を抜いている」とコメントしています。
② 伸びのあるストレートと緩急の巧みさ
回転数の多いストレートで空振りを奪い、緩い変化球でタイミングを外す。
奪三振率10.04という数字はその象徴。
③ 勝ちグセのあるマインド
甲子園優勝、大学日本一、代表経験。
どの舞台でも“結果を出せる投手”という点が評価の決め手になりました。
■ 唯一の不安要素は「酷使」と「肘」
大学通算で投球回232。
エースとして常に登板してきた分、やや酷使気味と言われています。
さらに一部では「肘に軽い痛みを抱えている」という情報も。
プロ入り後は、中日の育成方針に従い、無理をせずリフレッシュ期間を設けることが重要です。
素材は一級品なだけに、コンディション管理が成功すれば「長く投げられる投手」になれるはずです。
■ ドラゴンズでの期待値|即戦力×未来のエース候補
中日はここ数年、若手投手の台頭が目立ちますが、真の“柱”となれる存在はまだ少ない。
中西はその空白を埋めるにふさわしい投手です。
- 1年目からリリーフ・先発どちらでも起用可能
- ストライク先行の投球で球数が少なく、テンポがいい
- 将来的には“柳裕也の後継エース”としてローテの中心へ
中日ファンの間でも、「完成度は歴代1位候補」「大卒右腕の理想形」との声が上がっています。
■ 人柄と素顔|勝負師でありながら几帳面
関係者によると、中西選手は「普段は穏やかで几帳面」な性格だそう。
高校時代のチームメイトは「誰よりも準備が早く、グラブも丁寧に磨いていた」と話します。
強気のマウンド姿とは裏腹に、
普段は周囲をよく見て動く“気配りタイプ”。
そんなギャップも、ファンに愛される要素のひとつです。
■ まとめ|中日の未来を担う「完成された原石」
中西聖輝は、“素材型”ではなく“完成型”の投手。
すでにプロレベルの制球・球威・精神力を兼ね備えています。
ただし酷使とケガには慎重なケアが必要。
彼が健康な状態を保てば、
中日は確実に「未来のエース」を手に入れたと言えるでしょう。
強さと知性を兼ね備えた右腕──
その名は、中西聖輝。
ドラゴンズの未来を背負う新たな“エースの系譜”が、いま始まります。
こちらもおすすめ