熊本・田迎サウナでととのう理由——無人営業のレトロ空間で自分を取り戻す

熊本・田迎サウナでととのう理由

サウナは、人生の縮図である

サウナに入る。
じわじわと熱が体を包み込み、汗が浮き出る。じっとしていられないほどの暑さを耐える。
そして、水風呂に飛び込む。心臓がギュッと縮むような冷たさが襲いかかる。
最後に、椅子に腰かけて休憩する。心地よい風が肌をなで、世界がゆっくりと溶けていく。

この流れ、まるで人生じゃないかと思う。
苦しいことがあって、逃げたくなるけれど、頑張って乗り越える。
そして、ふっと肩の力が抜ける瞬間がやってくる。

そんな人生の縮図を、熊本の片隅で味わえる場所がある。
それが 「田迎(たむかえ)サウナ」 だ。

ここは、完全無人営業という珍しいスタイルの昭和レトロなサウナ。
お釣りの受け取り方が独特で、110℃超えのアチアチなサウナ室と、キンキンの地下水風呂が楽しめる。
全国のサウナ好きたちが、密かにその魅力にとりつかれている。

今回は、そんな田迎サウナの魅力を紹介していこうと思う。


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昭和の空気をまとった無人サウナへ

まず、田迎サウナに足を踏み入れた瞬間、タイムスリップしたような気分になる。
外観からして、ザ・昭和の風格。看板のフォント、建物の色合い、どこをとっても懐かしさがあふれている。

そして、最大の特徴は 「完全無人営業」
受付には誰もおらず、料金箱に500円を入れる。お釣りが必要なら、上に吊るされた500円玉を自分で取る。
この昭和スタイルのセルフ精算が、初めての人にはちょっとした驚きかもしれない。

でも、こういうのがいい。
人とのやり取りがないからこそ、サウナに入る前からすでに“自分の時間”が始まっている気がする。

誰にも気を遣わず、誰にも急かされず、ただ黙々とサウナに向かう。
これだけで、日常の喧騒から離れられる。

110℃超えのアチアチサウナ室

さて、いよいよサウナ室に入る。
一歩踏み込んだ瞬間、「これはヤバい」と思う。

なにせ 110℃超え である。
100℃を超えると、皮膚に感じる熱のレベルが明らかに違う。
座るだけで、汗が滝のように流れ出る。

「これ、もしかして修行なのでは?」
そんな考えがよぎるけれど、我慢しているうちに、不思議と気持ちよくなってくる。
熱さがどんどん体に染み込んで、余計な考えが吹っ飛ぶ。

しかも、ストーブの火力が強いせいか、サウナ室全体がムラなく熱い。
「熱の偏りがないサウナは名サウナ」なんて言われるが、ここはまさにその典型だ。

ここまで来ると、もう意地でも長く入りたくなる。
「あの人より長く耐えてやる」みたいな、謎の勝負心が芽生えてくる。
結局、そういうのも含めて楽しいのがサウナだ。

地下水の水風呂、チラーなしでキンキン

アチアチになった体で、次に向かうのは 水風呂
ここがまた、田迎サウナの隠れた名ポイントだ。

普通、水風呂は水温を一定に保つために 「チラー」 という冷却装置を使う。
でも、ここにはチラーがない。
なのに、めちゃくちゃ冷たい。

その理由は、 地下水を直接使っているから だ。
地下水は年間を通して温度が安定していて、天然の冷たさが味わえる。
しかも、水質が柔らかいので、長く浸かっていても疲れない。

「冷たいのに、ずっと入っていられる」
この矛盾が、水風呂好きにはたまらないのだ。

冷たさが体に染み込んで、頭がスッキリしてくる。
まるで、何かのリセットボタンを押されたような感覚。
さっきまでの「耐えるぞ!」という意地はどこへやら。
今度は「もうちょっと入っていたいな」という気持ちになる。

昭和レトロな休憩スペースでととのう

水風呂から上がったら、あとは 休憩 あるのみ。
ここで、サウナの真髄とも言える 「ととのう」 状態が訪れる。

田迎サウナには、休憩用の椅子が用意されている。
湿度がちょうどいい館内で、無心になって座る。
ふっと、全身が軽くなる感覚がやってくる。

「これこれ、これを味わいに来たんだよ」
そんな気持ちになる。

この休憩スペースも、昭和の香りが漂っている。
ロッカーの感じ、照明の色合い、どこを見ても懐かしい雰囲気。
妙に落ち着くのは、きっと幼いころに見た風景に似ているからだろう。

田迎サウナは、人生のリセットボタン

結局のところ、サウナは 自分をリセットする場所 なんだと思う。
仕事で疲れたとき、人間関係に悩んだとき、何かに行き詰まったとき。
そんなとき、サウナに入って汗をかく。
熱さと冷たさを繰り返して、最後にスッと肩の力が抜ける。

田迎サウナは、そういう時間を与えてくれる場所だ。
完全無人だからこそ、気を遣わずにいられるし、
昭和レトロな空間が、心の奥に眠っていた記憶を呼び起こす。

500円で味わえるこの幸福。
熊本に行くなら、一度は体験してみてほしい。

人生に疲れたら、田迎サウナへ。
きっと、いい汗がかけるはずだ。


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