ブラックスーツにサングラス、心地よいブルースが胸を打つ瞬間。1980年、ジェイクとエルウッドの足跡が、映画の歴史に不朽の名を刻むこととなった。
今回紹介する映画は、兄弟の絆と伝説的な音楽の力を感じさせるリズム溢れる物語「ブルース・ブラザーズ」です。
1980年、ジョン・ランディス監督によって生み出された「ブルース・ブラザーズ」は、街の喧騒から逃げ出し絶対的な使命を胸に秘めた2人の男たちが、音楽を武器に己の信念を貫く様子を描いた作品です。
映画「ブルース・ブラザーズ」は、教会での約束を果たすため、元バンドメンバーを再集結させるジェイクとエルウッドの物語です。
彼らの使命感、壮大なカーチェイス、そして何よりもその音楽が、数々の名曲と共に繰り広げられます。家族の約束、音楽の力、そして絆を深めることの大切さを教えてくれる作品です。
「ブルース・ブラザーズ」のあらすじや映画の魅力、そして映画をより楽しめる知識をまとめております。本作を既にご覧になった方も、これから観賞される方も楽しめる内容になっています。
ネタバレはないので安心してご覧ください。
こんな人にオススメ
・音楽が好きな人
映画はR&B、ブルース、ソウルミュージックの名曲が多数フィーチャーされています。音楽が中心のストーリーとして進行するため、音楽ファンには特におすすめです。
・コメディ映画が好きな人
ジェイクとエルウッドのユーモラスなやり取りや映画全体のコメディ要素は、笑いを求める人々にぴったりです。
・70〜80年代のカルチャーに興味がある人
この映画は1980年に製作され、その時代のカルチャーや流行が盛り込まれています。その時代の雰囲気を感じたい人にはおすすめです。
「ブルース・ブラザーズ」とは

映画概要
タイトル | ブルース・ブラザーズ |
公開年 | 1980年 |
国 | アメリカ |
上映時間 | 133分 |
ジャンル | ミュージカル・コメディ |
配信サービス | 配信状況 |
---|---|
U-next | ○ |
NETFLIX | × |
Amazonプライムビデオ | ○ |
Hulu | × |
※動画の配信情報は2025年8月時点のものです。配信状況により無料ではない場合があります。最新の配信状況は各動画配信サービスの公式サイトでご確認ください。
主要人物

ジェイク・ブルース (ジョン・べルージ) : 兄。情熱的であり、時折不器用な面もあるが、非常にカリスマ的な性格を持つ。太っており、コミカルでエネルギッシュなキャラクター
エルウッド・ブルース (ダン・エイクロイド) : 弟。冷静で思慮深い性格を持ち真面目なキャラクター。長身で細身。
どんな映画か

ひとことで表すと運命の再会と音楽の力、一つのミッションで結集する―魂の歌が、今、轟くです。
サングラスとブラックスーツが特徴的な2人の兄弟。
兄のジェイクは刑務所からの出所を果たし、弟エルウッドとともにある修道院で育った彼らに与えられた「神の使命」を果たすため、かつてのバンドを再結成する決意を固めます。そしてかつての仲間たちと共に、音楽の力で不可能を可能にする冒険が始まります。
この映画の一つの大きな魅力は、CMなどで一度は耳にしてことのあるブルース音楽をバックに進行するドラマと、ジョン・ベルーシとダン・エイクロイドの圧倒的な演技力です。さらに、迫力あるカーチェイスシーンや都市の景色が観る者の興奮を煽ります。
物語の中でジェイクとエルウッドは、困難な状況を乗り越え、音楽との絆や友情の意味を再確認します。そのプロセスを通じて、観る者もまた自身の生活や友達との関係を見つめ直し、友情の真実を再確認できる作品になっています。
予備知識

実在のミュージシャンの出演
映画内には、ジェームズ・ブラウン、レイ・チャールズ、アレサ・フランクリンなど、多くの伝説的ミュージシャンが登場します。
ジェームズ・ブラウン
映画の中で ジェームズ・ブラウンが牧師として登場し、「The Old Landmark」を歌うシーンは、彼のステージパフォーマンスの特徴を取り入れています。熱狂的なコンゴリゲーション(教会の信者)や彼の独特なダンスは、彼のライブパフォーマンスへのオマージュともとれます。

レイ・チャールズ
レイ・チャールズが音楽店の店主として登場し、「Shake a Tail Feather」を演奏するシーンでは、彼の魅力的なステージパフォーマンスが再現されています。また、彼が盲目であることをユーモラスに取り入れたジョークも入れてあり注目のポイントです。

アレサ・フランクリン
アレサ・フランクリンがレストランのオーナーとして登場し、「Think」を歌うシーンは、彼女のパワフルなヴォーカルと女性としての強さを強調しています。

イリノイ・ナチ党
映画の中で、主人公たちが「イリノイ・ナチ党」と呼ばれるグループから追いかけられるシーンがあります。
この部分は、1970年代のアメリカで実際に存在した極右団体や白人至上主義団体を風刺しています。特定の団体を直接的に指しているわけではありませんが、その時代の政治的な背景を彷彿とさせます。

カントリー&ウェスタン
ボブのカントリー・バンカーというシーンでは、カントリーミュージックとウェスタンミュージックの違いをコミカルに強調しています。
「カントリーとウェスタンの両方」のジョークは、カントリーミュージックのサブジャンルについての一般的な誤解やステレオタイプを風刺しています。このジョークは、カントリーミュージックの愛好者や関連するカルチャーを知っている観客に向けたものと言えます。
話したくなる豆知識

車のクラッシュシーン
『ブルース・ブラザーズ』はそのスペクタクルなカースタントと多数のクラッシュシーンで知られています。
映画では実際に100台以上の車が破壊されており、その時点での映画史上「最も車が破壊された映画」としてギネス記録を更新しました。
特に、ダウンタウンシカゴを舞台としたカーチェイスシーンは、この映画の非常に有名なシーンです。大量の車がクラッシュする様子や、ショッピングモールを破壊しながら突っ切るシーンなど、迫力満載の映像になっています。

制作費
『ブルース・ブラザーズ』の制作は非常に高額なものになりました。
元々の予算を大幅に超えてしまい、その結果、最終的な制作費は2700万ドル以上となりました。
予算の多くは前述のようなスタントやカーチェイスのシーンのために使用されました。これらのシーンは非常に高額なものであり、多数のスタントマンや特殊効果が使用されたため予算が急増しました。
スティーヴン・スピルバーグのカメオ
有名な映画監督スティーヴン・スピルバーグが、映画の最後のシーンでカメオ出演しています。
彼は映画の中で、税務署の事務員役として登場します。出演は非常に短いものであり、注意して見ないと気づかないかもしれませんが、映画ファンには楽しいサプライズとなっています。
ぜひ集中して探してみてください
出演・監督
監督:ジョン・ランディス

アメリカ・シカゴ出身の映画監督、脚本家、プロデューサー。
『アニマル・ハウス』や『狼男アメリカン』『ブルース・ブラザーズ』など、彼の独特のセンスが光る作品で一世を風靡しました。
最大の魅力は、独自のユーモアのセンスと予期しない構成を巧みに取り入れたストーリーです。彼の映画には、コメディの中にも心温まるメッセージや社会的な風刺が散りばめられており、ただ笑わせるだけでなく、観る者を考えさせる要素も多いのも特徴です。
また、『スリラー』のMVでマイケル・ジャクソンと共同で働くなど、彼の影響は映画界だけにとどまりません。ジョン・ランディスはその才能と多岐にわたる作品で、映画史に名を刻んだ一人として、多くのファンから今も愛され続けています。
ジョン・ランディス おすすめ作品
- 星の王子ニューヨークへ行く(1988)
- ブルース・ブラザーズ2000
- 言葉なき隣人
主演(ジェイク・ブルース役):ジョン・ベルーシ

アメリカ・イリノイ州シカゴ出身のコメディアン、俳優。
伝説的なコメディ番組『サタデー・ナイト・ライブ』における初期のキャストメンバーとしてキャリアをスタート。その独特のユーモアと大胆なパフォーマンスで、彼は瞬く間に人気スターとなりました。
そのダイナミックな身体性を活かしたコメディパフォーマンスと、即興的なセンスにあります。彼のキャラクターは、観る者を笑顔にし、心を温める能力がありました。映画『ブルース・ブラザーズ』では、ダン・エイクロイドと共にブルース・ブラザーズを演じ、彼の天性のコメディタレントを存分に発揮しました。
ジョン・ベルーシ おすすめ作品
- モンティ・パイソンのザ・ラットルズ〜ラトルズ/4人もアイドル〜!
- ザ・ビーチボーイズ
- ブルース・ブラザーズ
主演(エルウッド・ブルース役):ダン・エイクロイド

カナダ・オンタリオ州オタワ出身。
伝説的なコメディ番組『サタデー・ナイト・ライブ』における初期のキャストメンバーとしてキャリアをスタート。独特なユーモアと演技力が全米に知れ渡り、彼は瞬く間に人気スターとなりました。
彼はコメディアンだけではなく、脚本家、俳優、さらには実業家としても成功を収めています。
映画『ブルース・ブラザーズ』では、ジョン・ベルーシと共演し、自身も共著で脚本を手掛けるなどその多才ぶりを発揮。また、『ゴーストバスターズ』では主演と脚本を務め、大ヒットとなりました。
彼の持つ熱狂的なエネルギーや、奇抜で斬新なアイデアは、今も映画やテレビの世界で多大な影響を与えています。
ダン・エイクロイド おすすめ作品
- マイ・ガール
- ドライビング Miss デイジー
- ゴーストバスターズ
「ブルース・ブラザーズ」が好きな人におすすめ映画

ブルースの伝説は終わらない!新たな仲間と共に、再びステージへ。『ブルース・ブラザーズ2000』
「ジェイクの死後、エルウッド・ブルースは彼の夢を引き継ぎ、バンドの再結成を決意。しかし、新たなチャレンジも待ち受けており、今度は孤児院で出会った少年をバンドの新しいパートナーとして迎え、新たなメンバーたちと共にブルース・ブラザーズの伝説を再び蘇らせます。
彼らは様々な困難に立ち向かいつつ、楽しく、時には感動的な音楽の旅を繰り広げます。
家族の秘密、愛の成熟、そして絆を深めることの大切さを教えてくれる『マンマ・ミーア』
美しいギリシャの島でホテルを経営するドナ。彼女の娘ソフィは結婚を控えているが、父親の正体を知らない。
ソフィは結婚式に招待するため、母の日記から父親の候補として3人の男性の名前を見つけ出し、彼らを島に呼ぶ。そして、ドナの過去の恋人たちと、娘ソフィとの間で、一筋縄ではいかない感動的な再会が始まる。
ABBAの名曲が彩り、音楽とダンス、ロマンスとコメディが絶妙に交錯する。
失敗からのカムバック!彼女たちの声は、世界を変える力を持っている。『ピッチ・パーフェクト』
大学の新生活が始まったばかりのベッカは、友人の勧めに従ってアカペラグループ「ベラス」に参加することになります。ベッカは、個性的で魅力的なメンバーたちとの絆を深めながら、アカペラの真髄に触れていきます。彼女たち「ベラス」は全米大会を目指し、数々のアカペラバトルで強敵たちと対峙します。
この物語は、様々なヒット曲のアカペラアレンジの数々、キャラクターたちの成長と友情、そしてサスペンスに満ちたアカペラバトルが見どころとなっています。
まとめ

『ブルース・ブラザーズ』はただのコメディ映画を超え、兄弟の絆や使命感を持つ大切さを問いかけてくれる作品です。
音楽とアクション、家族の絆を中心に織りなすストーリーの中で、R&Bの名曲たちが心を魅了し、何度も見たくなる魅力を放っています。映画の中のキャラクターたちが直面する使命感や困難を通して、自分たちの人生における大切な価値や意味を再確認させてくれます。
そして、映画の中には心を打つ瞬間や特定の曲、さらには思いがけないサプライズが溢れています。それらのシーンやメロディが日常生活でのエネルギーやモチベーションに繋がるかもしれません。感じた情熱や喜びを、日常の中で思い出してみるのはいかがでしょうか。
興味を持った方には是非「ブルース・ブラザーズ」をご覧になってもらいたい作品です。ぜひ次に見る映画の候補にしてみてはいかかでしょうか?
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