「プレステージ」をより楽しむために抑えておきたいポイント
この映画は、映画全体に気づかない伏線が散りばめられている2度楽しめる作品です。
同じ師匠の元で育った2人のマジシャンがある事件がきっかけで亀裂が入り、お互いのネタを探るため段々と行動がエスカレートしていきます。
「プレステージ」は作品全体に伏線が散りばめられています。なのでマジックのように1度目は作品自体を楽しめ、2度目は種明かしをされた後のような感覚で楽しめる作品になっています。なので映画を観ている感覚よりも、壮大なマジック・イリュージョンを観ている感覚に近い映画です。
クリストファー・ノーラン監督が4つの時間軸を操り、映画全体がマジックのように観客を見事に騙す作品「プレステージ」のあらすじや映画の魅力そして、映画をより楽しめる知識をまとめております。
本作を既にご覧になった方も、これから観賞される方も楽しめる内容になっています。
ネタバレはないので安心してご覧ください。
こんな人にオススメ
- イリュージョン・マジックが好き
- 過去に未練がある
- 同じ毎日に退屈している
「プレステージ」とは

映画概要
日本でのキャッチコピー 130分すべて疑え。天才vs奇才 世紀のイリュージョンバトル
タイトル | プレステージ |
公開年 | 2006年 |
国 | アメリカ |
上映時間 | 130分 |
ジャンル | ミステリー・サスペンス・SF |
配信サービス | 配信状況 |
---|---|
U-next | ○ |
NETFLIX | × |
Amazonプライムビデオ | △(レンタル) |
Hulu | ○ |
※動画の配信情報は2023年5月時点のものです。配信状況により無料ではない場合があります。最新の配信状況は各動画配信サービスの公式サイトでご確認ください。
主要人物

ロバート・アンガー(ヒュー・ジャックマン): プレステージに登場する一人の魔術師で、彼の芸術に対する情熱は家族さえ犠牲にします。彼の妻ジュリアはトリック中の事故で亡くなり、これがアンガーとボーデンの確執の始まりとなります。
アルフレッド・ボーデン(クリスチャン・ベール): アンガーのライバルで、彼もまた一流のマジシャンです。彼はアンガーの妻ジュリアの死に関与していたとされ、その事故以降、二人の間には深い敵意が生じます。
ジュリア・マッカロー(パイパー・ペラボ): アンガーの妻で、魔術のアシスタントを務めていました。彼女の死はアンガーとボーデンの間の確執を引き起こします。
オリヴィア・ウェンスコム(スカーレット・ヨハンソン): マジシャンのアシスタントで、物語の中でアンガーとボーデンの両方と関係を持ちます。
ニコラ・テスラ(デビッド・ボウイ): 実在の発明家で、映画の中ではボーデンが開発したとされる"あるマシン"のクリエイターとして登場します。
映画の中ではこれらの登場人物たちが織り成す、恨み、裏切り、競争、そして愛という要素が絡み合い、視覚的な驚きと共に深い人間ドラマが展開されます。
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どんな映画か

ひとことで表すと真実は魔法の幕の向こうにです。
『プレステージ』は、19世紀のロンドンを舞台に、二人のライバルマジシャンがお互いを超えようとする物語です。
物語の中心は、アルフレッド・ボーデンとロバート・アンガーという二人のマジシャン。彼らは共にキャリアの初期をスタートさせ、そしてある悲劇的な事故をきっかけに激しい競争関係に陥ります。
この競争は彼らのキャリアと人生全体に影響を及ぼし、彼らは互いのトリックを盗み、さらには破壊し合います。特にアンガーはボーデンが披露するある驚くべきトリックの秘密を解き明かすことに執着します。
その過程で彼は科学者で発明家のニコラ・テスラに出会い、自分自身の魔術とキャリアを新たな方向へと進めていきます。
『プレステージ』は4つの時系列で構成されています。そのため視聴者は映画全体を通じて様々な時間軸を行き来しながらストーリーを追っていくことになります。その結果、物語は複雑でパズルのように組み立てられていますが、その一方で視覴者に驚きと新たな発見を提供します。
ノーラン監督のキャリアの中で重要な一歩となった作品です。彼の後の作品に通じる多くの要素が見られ、彼の映画作りの哲学と技術が際立っています。
予備知識

脚本
映画の脚本はクリストファー・プリーストの小説『The Prestige』を基にしていますが、原作とはかなり異なる部分もあります。特に映画の終盤部分は、原作とは大きく異なる展開を見せています。これはノーラン兄弟が物語を映画向けにアレンジし、視覚的に豊かで予想外の結末をつけるための意図的な変更でした。
日記というアイデア
映画では、ボーデンとアンガーがお互いの日記を読むという手法が用いられています。これは映画独自のアイデアであり、原作には存在しない要素です。この手法は複数の時間軸をうまく組み合わせ、視聴者に予想外の展開や驚きを提供するための巧妙なストーリーテリングの技法となっています。
テスラの役割
原作ではニコラ・テスラはほんの少ししか登場しませんが、映画では彼の役割が大幅に拡大されています。これもまた、ノーラン兄弟が映画の中で重要な役割を果たすようにアレンジしたものです。テスラを演じたのは音楽家で俳優のデビッド・ボウイで、彼の存在感と演技は映画をさらに引き立てています。
小道具の細部までこだわり
ニコラ・テスラが作った映画で使用されたマシンは、ヴィクトリア時代の装飾やテスラの科学的な理論を元にデザインされており、そのリアリズムは映画のクオリティを高めています。
映画の構成
映画は実際の魔術の3部構成、つまり「プレッジ」「ターン」「プレステージ」に基づいています。これは物語全体のテーマともリンクしており、映画の複雑なプロットと深いテーマを理解するための手がかりとなります。
物語の展開やキャラクターの行動を理解するために、これらのマジックの用語を理解しておくとより楽しめます。
話したくなる豆知識

マジックの練習
映画の中で使われている多くの魔術は実際に可能なもので、クリスチャン・ベールとヒュー・ジャックマンは、役作りの一部として本格的な魔術のトレーニングを受けました。
特にヒュー・ジャックマンは、本作にも出演しているマジシャンのリッキー・ジェイから指導を受け、映画のために本物の魔術を覚え披露しています。
ニコラ・テスラ役のキャスティング
デビッド・ボウイは当初、ニコラ・テスラ役を断りましたが、クリストファー・ノーラン監督が直接会って説得した結果、役を引き受けることになりました。
実在のマジシャン
映画中に登場する一部のトリックは、19世紀の実在の魔術師、ハリー・フーディーニやチャン・リング・スーから取られています。
出演・監督
監督・脚本 : クリストファー・ノーラン

英ロンドン出身。子どもの頃から8ミリで撮影を始め、ロンドン大学で英文学を専攻する傍ら、16ミリ映画を製作する。初長編作品「フォロウィング」がトロントなど各国の映画祭で高い評価を受ます。2002年「メメント」で脚光をあびます。その後「インセプション」・「インターステラー」・「ダンケルク」などで時間操作というノーランのスタイルを確立します。今までの11作品すべての脚本に関わり、脚本賞を受賞した数少ない映画監督の一人です。
昔ながらの撮影手法を好み、IMAXフィルムの使用やCGをあまり使わないことでも有名です。
クリストファー・ノーラン おすすめ作品
- インター・ステラー
- インセプション
- TENET
アルフレッド・ボーデン役 : クリスチャン・ベール

彼のキャリアは幼少期に始まり、1987年の映画『エンパイア・オブ・ザ・サン』でスティーブン・スピルバーグ監督によって主役に抜擢され、注目を浴びました。彼が広く知られるようになったのは、2000年の『アメリカン・サイコ』でのパトリック・ベイトマン役と、クリストファー・ノーラン監督の『バットマン』三部作でのブルース・ウェイン/バットマン役です。
非常にプライベートな人物で知られており、公の場では自身の人生や家庭についてあまり語らないことで知られています。また、ベールは自身の役柄に深く入り込むことで知られ、そのための準備に非常に時間と労力をかけています。その結果、彼の演技は観客や評論家から高い評価を受けています。
クリスチャン・ベール おすすめ作品
- バットマン三部作(ノーラン)
- アメリカン・サイコ
- ザ・ファイター
ロバート・アンガー役 : ヒュー・ジャックマン

ヒュー・ジャックマンは多才な俳優であり、その人間性や魅力も多くの人々に愛されています。彼の作品やパフォーマンスは視聴者に感動や喜びを与えることができる俳優です。
非常に柔軟な演技力を持ち、コメディからドラマまで幅広い役柄を演じています。また、ミュージカルの舞台でも才能を発揮しており、『レ・ミゼラブル』や『グレイテスト・ショーマン』などでその歌唱力を披露しています。
彼の代表的な役柄の一つは、マーベル・コミックのキャラクターであるウルヴァリンです。ヒュー・ジャックマンは『X-MEN』シリーズで長い間ウルヴァリンを演じ、そのキャラクターの鋭さと情熱を見事に表現しました。
ヒュー・ジャックマンはまた、その謙虚で陽気な人柄でも知られています。彼はファンとの交流を大切にし、社会貢献活動にも積極的に参加しています。また、家族を大切にする姿勢やプライベートな一面を公にすることもあります。
ヒュー・ジャックマン おすすめ作品
- 『X-MEN』シリーズ
- レ・ミゼラブル
- グレイテスト・ショーマン
「プレステージ」が好きな人におすすめ映画
『プレステージ』が好きな方には、以下の映画がおすすめです。これらの作品はプロットの複雑さ、視覚的な魅力、深いテーマなど、『プレステージ』と共通する要素を持っています。

夢の中では長く感じる時間『インセプション 』
他人の夢の中に潜入し、その人物のアイデアや情報を盗み取ることを商売にしていた主人公。その才能から国際指名手配を受け、さらに妻の殺害容疑もかけられていました。指名手配を消すことを条件に、意識を植え付ける「インセプション」という危険なミッションに挑む。
夢をテーマにした複雑な時間軸で描いた作品で、誰もが体験したことのある夢の中では時間が過ぎるのが長く感じるというのを軸に構成されています。
レオナルド・ディカプリオと渡辺謙の共演によるサスペンス・アクションです。
相対性理論で生まれる時空の歪み 『インターステラー 』
植物の激減と食糧難で滅亡の危機に瀕した人類は、居住可能な新しい惑星を見つけ出すため宇宙へと調査に行きます。クルーの1人として選ばれた男性は、娘に必ず戻ると約束して、過酷なミッションに挑みますが…
理論物理学者の監修に入り、「相対性理論」「重力による時間の歪み」「5次元空間」など本格的な物理学を組み込んだリアルかつ難解な作品になっています。
マシュー・マコノヒーとアン・ハサウェイ共演による壮大な宇宙と家族愛を描いた作品です。
相対性理論で生まれる時空の歪み 『幻影師アイゼンハイム 』
マジシャンを主人公にしたこの映画は、ロマンスとミステリーが絶妙に混ざり合った作品です。『プレステージ』同様、マジックと現実の間の曖昧さを描いています。
魅惑的な視覚効果とドラマチックなストーリーテリングで、マジックの世界と愛の物語を絡めた独特の魅力を持った映画となっています。
まとめ

複雑なプロットと洗練された演出で観客を惹きつける「プレステージ」
19世紀のロンドンを舞台にしたライバルマジシャンたちの競争を描いたサスペンス映画です。
アルフレッド・ボーデンとロバート・アンガーは互いのトリックを盗み合い、壮大なイリュージョンを生み出します。彼らの過去の出来事と陰謀が次第に明らかになり、映画は驚きと緊張感に満ちた結末へと向かいます。テーマとしては、競争心、犠牲、秘密、そして追求する情熱が探求されます。
興味を持った方には是非 「プレステージ」ご覧になってもらいたい作品です。ぜひ次に見る映画の候補にしてみてはいかかでしょうか?
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