『良いこと悪いこと』第6話を終えて、
もっとも“説明のつかない違和感”をまとっている人物――それがキングだ。
これまでも不自然な言動はいくつも見られたが、6話ではついに
「キングは本当にキングなのか?」
という根本的な疑問が強まってきた。
ここでは「双子説」「二重人格説」「すり替わり説」を中心に、キングにまつわる不可解な点を整理していく。
1,双子説
東京湾の“身元不明遺体”を見つめていた意味は?
序盤のエピソードで、キングが 東京湾で見つかった身元不明遺体のニュースを異様に凝視する シーンがあった。
この視線はまるで
「自分の関係者」「自分そのもの」
を確認しているように見える。
ここから有力なのが双子説だ。
- キングには“もう一人のキング”が存在した
- その人物が遺体として見つかった
- あるいは入れ替わりが起きた
といった状況が想像できる。
福神漬けを入れないキング ― 妻が覚えた“夫の違和感”
6話で、妻がカレーに福神漬けを添えた際のキングの反応。
本来のキングは「必ず入れるタイプ」だったはずなのに、
今回は 完全スルー。
妻の表情が、その違和感を強調している。
食の癖は“人格の核”とも言える部分。
ここが変化しているのは、
別人 or 別人格 と読むのが自然だ。
『すべてがFになる』の“双子トリック”がキングに重なる
前回の記事でも触れたように、
“森博士=森ヒロシ説”から出てくるのが
『すべてがFになる』の双子トリック。
詳しく書いた記事はこちら
《※ここから原作ネタバレ要素あり》
この作品では、
- 「双子の片割れの死」を利用して
- 「自分の死」を偽装し
- その後、別人格として生き続ける
という巧妙な入れ替わりが描かれる。
そして今回のドラマでも、
- 東京湾の遺体
- 妻の違和感
- 言動の変化
これらが “キングの死と入れ替わり” を連想させる。
つまり「今いるキング」は、
- 双子の片割れ
- もしくは、人格が入れ替わった“別のキング”
である可能性が一気に浮上した。
制作陣が「森博士」「F」というワードを意図的に置いているのなら、
この“死の偽装トリック”を暗示している可能性は十分ある。
二重人格説
遊戯王カード「オシリスの天空竜」が象徴する“もう一人の自分”
友情の証として3人が持っていた遊戯王カード。
キングが持つカードは、
主人公の武藤遊戯が使う“神のカード” 「オシリスの天空竜」だった。
そして武藤遊戯には、
闇遊戯という別人格 が存在する。
闇遊戯は
- 別人格であり
- 記憶喪失の状態で現れ
- 悪人を裁く
という特徴を持つ。
これはキングの現在の様子――
昔のキングとのズレ、感情の変化、記憶の曖昧さ――
と驚くほど重なる。
カードは単なるノスタルジー演出ではなく、
“キングの内面”を象徴した伏線 の可能性が高い。
突如「園子」と呼び始めたキングの違和感
これまでは一貫して“猿橋”呼びだったキングが、
第6話で急に「園子」と名前呼びをした。
友情の進展と見ることもできるが、
“人格の切り替わり”
と考えると非常にしっくりくる。
掲示板の「俺」と「僕」が示す“人格交代”
掲示板で
442=「俺」、450=「僕」
と一人称が切り替わる。
これは
- 人格が切り替わった
- 書き手が別人になった
- あるいは“博士自体が二人いる”
といった解釈が可能だ。
ちょんまげ以外が7人目を覚えていないのも、
“キングが人格別に記憶を持っていなかった”
と読めば説明がつく。
妻・花音の“距離感”が示す別人の影
加奈と花音のキングへの態度は、
いつもどこか“よそよそしい”。
親子なのに心が噛み合っていない演出が目立つ。
これは
「家族が気づいている違和感」
を描いている演出だと考えられる。
二重人格の背景に“薬物・家庭問題”の影
二重人格(解離性同一性障害)は、
幼少期の重度のトラウマが原因で起こる。
本作では薬物の伏線が別軸として存在しているため、
- 家庭環境の崩壊
- 薬物によるトラウマ
- 事件による心身の分裂
こうした背景がキングの人格を二分した可能性がある。
薬物縦軸は別記事で詳しく扱う。
二重人格では説明できない“家の7人目の映像”
ただし、
家の中に“別の7人目が映っている”シーン
だけは二重人格では説明できない。
ここが二重人格説の最大の弱点であり、
まだ完全には決着がつかない理由でもある。
■結論
キングは“何か”を隠している。その正体は…
6話までのすべての描写をまとめると、
キングは明らかに
「昔のキングとは別の人物」
あるいは
「二つの人格が混在した状態」
として描かれている。
- 双子説
- 二重人格説
- 死の偽装・すり替わり説
どの可能性も強く、
7話以降で“キングの秘密”が物語の核心に触れるのを期待。
ターボーの考察はこちら

