【考察】『良いこと悪いこと』7話で回収された博士の伏線と“本当の動機”とは?

第7話でついに“博士”の正体が明らかになった。
それは、これまで存在が影のように扱われてきた 森智也(森くん)=7人目の友達 だった。

ここでは、

  • なぜ森くんだけ“忘れられた”のか
  • なぜ森くんは“復讐”を始めたのか
  • 犬の伏線は何を意味しているのか

この3点を中心に深掘りしていく。

博士の正体が「森先生」だったのではないか?という説を掘り下げた記事はこちら


① 博士=森智也が“忘れられた7人目”になった理由

●森先生=博士=7人目

森くんは現在、キングの娘・花音の担任。
しかし、小学生時代はキングたちのグループ(6人組)に確かに属していた。

それにもかかわらず、
ちょんまげ以外の5人は森くんの存在を完全に忘れていた。

この理由が7話で明確につながる。

▼ “ちょんまげ加入”が森くんを排除した瞬間

5年生のある日、ちょんまげがドの子のピアノを壊しいじめに加担する。 その“こと”をきっかけに、ちょんまげはキングたちのグループ入り。

一方、森くんは、
本当はいじめを良く思っていなかった。
しかし止められるほど強くもなく、
やがて“空気のような存在”へと押し出されていく。

このタイミングで替え歌が
『花咲く森のみちょんまげ』
に改変される。

ちょんまげは自分が入ったことで博士がいじめのターゲットまではいかないがグループから軽い無視を受けることになり罪悪感を覚えていた
いじめの一環で 森(本人)は歌から意図的に外され、最終的に記憶ごと消されていくこととなった。


その負い目から 博士(森くん)の犯行だと確信してしまった と考えられる。

結果、
ちょんまげは“自分が原因”だと背負い込み、
単独で博士に辿り着こうとして命を落とした。

サイト名「鷹里小の森へ」は伏線だった

5話で登場したホームページ
「ようこそ 鷹里小の森へ」

視聴者は“森(みんなが集まる場所)”の意味だと思っていたが、

本当は
「森(製作者)」
だった。

  • 博士(森)
  • ちょんまげ
    が共同で作った思い出のサイトであり、伏線回収として完璧な配置。

② 森くんだけ“長袖”

真夏のシーンにもかかわらず、
森くんだけが 長袖 を着ている。
これには2つの可能性がある。

1)仲間外れの象徴

長袖は

  • 自分を守る姿勢
  • 心を閉ざしている
  • みんなの“輪に入れていない”

など、弱い立場の子供を象徴する衣装としてよく使われる。

2)身体的・家庭的な理由

2つ目の説としては

  • 光線過敏症など、体質的に長袖が必要
  • 虐待・家庭内問題があり、痣を隠していた
  • そのせいで外で遊べず、他の6人と距離が生まれた

いずれにせよ
「森くんは初めから仲間に入りきれていなかった」
という象徴なのは間違いない。


③ 森くんの復讐動機は“歪んだ正義”?

7話でむしろ最も気になる点として、
森くんの復讐が「この恨み」だけで説明できない という点だ。

森くんは強い道徳観を持っていた可能性

彼の将来の夢の絵に描かれた7人は何を意味するのか?

絵の中で先頭のひとりだけ服が違う。
あれが森くんだとすると――

もし森くんの夢が「6人を天国に導く」だったとしたら?
天国に導く = 森くんにとっては“良いこと” という倒錯した価値観が成立する。
これがドラマのテーマ 「良いことは悪いことに、悪いことは良いことに反転する」 と完全に一致する。
つまり―― 森くんの復讐は“復讐”ではなく、 彼なりの正義だった可能性 がある。

犬の伏線こそ森くんの過去の核心か?

第6話でキングが委員長との会話で
「5年生の時、川で犬を助けた」
と語っていた。

だが、これも単なる美談では終わらない可能性が。

森家の犬だった説

もう一度夢の写真をよく見て欲しいのだが、7人の人物の後ろにある雲の形が犬の形に見える。

さらにOPにも犬の写真が一瞬だけ映る。

これを総合すると――

川で溺れた犬 キングの“良いこと”として語られる
しかし森くんの絵を見ると、後ろに“犬のような雲”
OPにも犬の写真が一瞬映る これらを組み合わせると、

その犬は実は“森家の犬”で脱走した、助けられるはずだったがしかし助からず死んだ

またはキングがわざと犬を逃がし(いじめの一環で)その時助ける風を装っていた という可能性がある。

という最悪のストーリーが成立する。

犬を助けたことは世間から見れば 「良いこと」
事情を知っている森くんにとっては「悪いこと」 なる。
そして、 犬の死が森くんの“価値観の歪み”の原点 であった可能性も高い。


森くんはどうやって卒アルや校長を動かした?

森くんが教師という立場がここで効いてくる。

タイムカプセルに“卒業アルバム”が入っていた理由

タイムカプセルは6年生の秋頃に埋められたと考えられる。
その時点ではまだ卒アルは存在しない。

しかし、今回発掘されたものには“6人の顔が塗りつぶされた卒アル”が。

これは教師である森だけが可能。

  • 土地管理にアクセスできる
  • 校長と繋がっている
  • 夜間でも学校に入れる

森は“後から”卒アルを入れた可能性が高い。

▼校長との繋がり

校長が電話越しに
「死ぬなんて思わなかった…」
と話していた。

これは校長が
森の計画は“脅し”程度のものだと思っていた ことを示す。

いじめの事実を隠していた校長を何かしらの口実で
森に脅され、協力しただけの可能性もある。

校長はただの復讐で“殺す計画”だとは思っていなかった。


■まとめ:博士=森智也の目的とは?

  • ちょんまげ加入で記憶から消された恨み
  • いじめの傍観者としての自己嫌悪
  • 森家の犬の死による価値観の歪み
  • 子どもの頃からの“絶対的正義”
  • 6人全員を“天国へ導く”という倒錯した使命感
  • 教師という立場を利用

これらが積み重なり

森にとっては、
6人を消すことは“悪”ではなく
「道徳的に正しい=良いこと」

ドラマが繰り返し提示するテーマ
「良いことは悪いことに、悪いことは良いことに反転する」
を、最も極端な形で体現しているのかもしれない。

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