『パンチドランク・ウーマン』第3話:全ては“芝居”だった…教団の洗脳と「実話」に見る戦慄の手口

第3話は、刑務所ドラマの定番とも言える「立てこもり事件」が発生。しかし、その結末はあまりに予想外で、背筋が凍るようなものでした。

今回は、ドラマで描かれた「獄中からのマインドコントロール」と「偽装された人質事件」について、実際に起きた戦慄の事例とも照らし合わせながら深掘り考察していきます。

1. 涙の訴えも人質も、全ては「時間稼ぎ」の狂言

今回発生した倉庫での立てこもり事件。 受刑者・三橋がこずえ(篠原涼子)、怜治(ジェシー)、そして別の受刑者(信者)を人質に取り、爆弾を武器に「裁判のやり直し」を要求しました。

「娘のがん治療のために強盗をした」と泣きながら妻と娘に電話をかけ続ける三橋。しかし、その妻と娘はすでに交通事故で亡くなっていました。 心神喪失による悲しい暴走か…誰もがそう思った瞬間、物語は最悪の方向へ裏返ります。

「全ては教団による“時間稼ぎ”の芝居だった」

死刑囚・鎧塚弘泰を崇拝する教団にとって、三橋はただの駒。 真の目的は脱獄までの時間稼ぎ。信者がスマホを取り返そうとして刺されたのも、看守たちの目を欺くための計算づくだったのです。

2. ドラマを凌駕する恐怖…実在する「獄中支配」と「なりすまし」

この「死刑囚のために命を投げ出す信者」や「巧妙な芝居」という設定。実はフィクションの域を超えた、恐ろしい実在のモデルケースが存在します。

① チャールズ・マンソン・ファミリー(獄中からの支配)

ドラマの死刑囚・鎧塚のように、獄中から信者を操った最も有名な例が、アメリカのチャールズ・マンソンです。

  • 手足を使わず言葉で殺す: マンソン自身は直接手を下さず、言葉巧みに信者(特に女性)を洗脳し、残虐な殺人を実行させました。
  • 塀の中から続く洗脳: 彼は終身刑で収監されましたが、獄中からも手紙や面会を通じて外部の信者に影響を与え続けました。
  • 信者の暴走: 彼の信者たちは、裁判中に裁判所の前で座り込みをしたり、証人を脅迫したりと、教祖を守るために異常な行動を繰り返しました。

ドラマの「三橋」が、自身の命や人生を捨て駒にしてまで教祖(鎧塚)を守ろうとした姿は、まさにこのマンソン・ファミリーの狂信的な姿と重なります。

② 海外で実際に起きた「なりすまし」脱獄手口

また、「人質事件だと思ったらグルだった」という展開も、実際に海外(フランスなど)で報告されている手口です。

  • 人質狂言: 受刑者が面会に来た弁護士や家族を人質に取って立てこもった事例がありますが、実は人質役も共犯者であり、武器を差し入れたり、時間を稼いだりするための「芝居」だったというケースが存在します。

ドラマで描かれた「被害者のふりをして時間を稼ぐ」というトリックは、こうした高度で狡猾な実話を彷彿とさせます。教団が単なる集団ではなく、こうしたプロの手口を使う組織犯罪集団であることが示唆されたのです。

3. 「信じない女」こずえの絶望的な過去

教団の「狂信的な絆」とは対照的に描かれたのが、こずえの「断絶された心」です。 今回、彼女が「自分に厳しいルール」を課し、誰も信じなくなった理由が明らかになりました。

  1. 親友・春臣(怜治の父)の裏切り: 虐待母から「一緒に逃げよう」と言ってくれた唯一の希望に裏切られた過去。
  2. 受刑者の裏切り: 刑務官として信じて送り出した受刑者が、仮出所の当日に殺人を犯した過去。

「人を信じれば、誰かが傷つく。だからもう誰も信じない」 こずえにとって「信じること」は「罪」であり、自分を守るための鎧なのです。

4. 怜治はなぜ「呼び捨て」にするのか?

そんなこずえに対し、日下怜治(ジェシー)は「俺はやってない(無実だ)」と訴え続けます。

「人を信じない女」と「誰にも信じてもらえなかった男」。 この二人の距離感が、今回少しだけ変化しました。気になったのは、怜治がこずえを自然に呼び捨てにしていた点です。

これは単なる性格でしょうか? 私は「過去に明確な接点があるから」だと推測します。 怜治は、こずえと自分の父(春臣)の因縁を知った上で、あえて踏み込んでいる。そして彼が真実を語らないのは、言えば「大切な誰か(こずえ、あるいは別の家族?)が困るから」ではないでしょうか。

5. 刑務官の中に「内通者」がいる

ラストで明かされた戦慄の事実。 「刑務官の中にも信者(脱獄協力者)がいる」

マンソン事件や海外の事例でも、看守が買収されたり、信者が組織に入り込んだりするケースは珍しくありません。 怜治は脱獄メンバーに入ることに成功しましたが、それは同時に、味方のふりをした「敵」に囲まれることを意味します。

内通者は一体誰なのか? カルトの支配と、過去の因縁が絡み合う中、こずえと怜治の危険な協力関係はどう動くのか。 次回、脱獄へのカウントダウンが加速します。


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