『ジョーカー2:フォリ・ア・ドゥ』予告で話題となっていたレディー・ガガのキスシーンカットの理由とは

監督が語るレディー・ガガのキスシーンカットの理由

『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』は、ファンや批評家の期待を裏切り、公開初週の国内興行収入はわずか4000万ドルにとどまりました。当初予測されていた1億ドル超の売り上げには遠く及ばず、多くの観客が劇場鑑賞を避け、配信開始を待つ姿勢を見せました。この状況は、映画の完成度が2019年の大ヒット作『ジョーカー』の続編として期待された水準に達していないという評判が広まった結果とされています。

そんな中、映画公開前に話題となったシーンが最終版からカットされたことがファンの間で注目を集めています。それは、2023年にSNSで拡散されたレディー・ガガ演じるハーリーン・“リー”・クインゼルが法廷の外で女性とキスをするシーンです。映画を鑑賞したファンたちは、このシーンが最終カットに含まれていないことに驚き、疑問の声を上げました。

カットされた理由:監督の意図とは?

監督のトッド・フィリップスは、Entertainment Weeklyのインタビューで、このキスシーンがカットされた理由を明かしました。フィリップス監督は、当初このシーンに台詞が含まれており、それが映画の音楽的な雰囲気を損ねてしまうと感じたと説明しています。

「このシーンには台詞が入っていたんだ。でも、突然、私はこれを音楽と雰囲気の瞬間にしたいと思ったんだ。その瞬間が成立するためには、背景に台詞が必要だった。つまり、女性が何かを言い、ガガがそれを受けてキスをするという流れだったんだけど、それがその瞬間の邪魔になってしまったんだ。」

監督の言葉からは、このシーンが音楽的で視覚的な印象を強調したかった意図が読み取れます。もし台詞を含む形でそのまま使っていた場合、音楽のリズムやシーンの一貫性が崩れ、映画全体の流れに影響を与えてしまった可能性があります。

レディー・ガガの即興演技と監督の判断

実は、このキスシーンはもともと台本にはなかったものだとフィリップス監督は明かしています。ガガはこの場面で即興的にキスを提案し、その場で演じたとのことです。監督は最終的に、映画の流れやシーンの一貫性を考慮してこの場面をカットしました。

ガガが演じたシーンは、彼女が演じるハーリーン・クインゼルがアーカム州立病院から解放された後、彼女が愛するアーサー・フレックを支えるために法廷に向かうという一連の展開に組み込まれたものでした。この場面では、ガガが短い歌とダンスを披露し、彼女のキャラクターがアーサーに対する深い愛情と忠誠心を示すものでした。仮にキスシーンがそのまま残っていたとしても、物語全体に大きな影響を与えるものではなかったと考えられます。

興行成績と観客の反応

『ジョーカー:フォリー・ア・ドゥ』は、公開前の期待とは裏腹に、興行収入や批評家の評価において期待を大きく下回りました。公開初週の国内興行収入が4000万ドルにとどまった理由として、続編としての完成度が前作と比較して十分ではなかったとする意見が多く見られます。

また、フィルムからカットされたシーンに対するファンの反応も多様です。一部のファンは、キスシーンが物語に深みを与えた可能性があるとし、カットされたことを残念に感じていますが、フィリップス監督の意図を尊重する意見も見受けられます。監督が意図した通り、シーンが音楽的でビジュアル的な瞬間として一貫していたとすれば、カットしたことは映画全体のトーンを保つための適切な判断であったかもしれません。

今後の期待とシリーズの行方

『ジョーカー:フォリー・ア・ドゥ』が期待を下回る結果に終わった一方で、トッド・フィリップス監督の独自のビジョンは評価されています。彼が意図する「音楽と雰囲気の瞬間」がどのように次回作に影響を与えるのか、ファンの関心は高まっています。次回作では、より視覚的で音楽的な要素を活かし、前作以上の成功を収めることが期待されます。

今後、監督がどのような形で映画の表現を進化させるのか、特にガガとのコラボレーションがどのように展開されるかが注目されています。


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